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イニシャル1文字に込められた印刷の可能性 「Initial Type + Hot Stamp Exhibition」が神戸で開催されました

国内外で活躍するクリエイター47人がイニシャル1文字をタイポグラフィーにしてシンプルな印刷で表現する「Initial Type + Hot Stamp Exhibition」が11月26日〜12月1日、神戸市中央区のギャラリーVie神戸で開かれました。苦楽園にギャラリーを持つアートディレクターのリトウリンダさんの幅広い人脈によって実現した企画で、リンダさんは「印刷離れをしている若い世代に、印刷の可能性を知ってほしい」と呼びかけています。

 

アートディレクターのリトウリンダさん

 

タイポグラフィーは、文字の形状、並べ方や大小によって文字を読みやすく、美しく並べる活字書体デザインのこと。リンダさんはタイポグラフィーを使った展示のねらいについて「グラフィックデザインの頂点はタイポグラフィーにあると思っています」とそこに込めた思いを語ってくれました。

 

左から リトウリンダさん、イラストレーターWAKKUN、ギャラリーVieオーナー村上さん、グラフィックデザイナー伊勢田さん

 

出展者については「タイポグラフィ界のスペシャリストにとどまらず、グラフィックアート界のレジェンド、新進気鋭のデザイナー、人気のイラストレーター、カリグラフィー、現代アートに至るまでジャンルも世代も超えて参加を呼びかけた」そうで「来場者には先入観なく見てもらいたい」と言います。

10月の東京会場に続いて開かれたのが神戸会場です。「はじめは東京と大阪だけでと思っていたんですが、神戸は僕がこの世界に入る前に版画を学んでいた原点の場所。当時は全国に通用する写真家、デザイナーが神戸にたくさんいました。このギャラリーVieからは今も絵本作家が輩出しています。そんなことも知ってもらいたいと思って神戸を会場に加えたんです」とリンダさん。

 

 

会場を訪れると、印刷された紙の大きさが思いのほか小さいことに驚かされました。それぞれにデザインがほどこされたイニシャル(アルファベット1文字)はまずアルファベットと同じく西洋に縁の深い「フランスの伝統色」によってオフセット印刷され、その上に金型を使って箔を押し付けるホットスタンプを組み合わせています。

 

「今回は通常の印刷で設けられている一切の制約を外し、参加したクリエイターのやってみたいことをすべて受け入れました」と話すのは、今回印刷のディレクションを担当した株式会社ケンズの小礒かおりさん。例えば、通常の印刷依頼時にはホットスタンプの活字の幅は3ミリ以上と決めているそうですが、姫路、神戸を拠点に活躍するデザイナーの伊勢田雄介さんは今回1ミリの文字でデザインしました。「つぶれても仕方ないと思っていたのですがとてもきれいに出ていました」と出来栄えに驚いた様子です。こうした細かい表現までよく見えるように会場には虫メガネも置いてありました。

 

 

 

 

会場には、ホットスタンプの金型も展示されているほか、県内から参加したクリエイターの作品については実際に使用したインクについても展示され、印刷によって生み出される温かみ、そしてなによりタイポグラフィーの多様性を感じることもできました。本企画展の作品をすべて集めた作品集兼見本帳「Initial Type + Hot Stamp Exhibition」が2月に発行されるそうです。

 

 

 

年明けには最終会場となる大阪会場(平和紙業ペーパーボイス大阪)で展示があります。

2020年1月14日(火)〜23日(木)土・日休み

時間/9:00〜17:00(最終日15:00)