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神戸野菜ソース、ヤギ小屋… クリエイターが切り取る神戸の農漁業 「ノーギョ・ギョギョ・ギョギョー・ラボラトリーズ」開催

神戸市で盛んな農漁業をクリエイターと学生の新しい視点で切り取るプロジェクト「ノーギョ・ギョギョ・ギョギョー・ラボラトリーズ」の発表会が2月11日、神戸市垂水区の旧グッゲンハイム邸で開かれました。神戸産の野菜を使ったソースを作ったり、農村風景に溶け込むヤギ小屋を作ったりと8グループのアイデアはどれも若い人たちを神戸の農漁業に引き込む仕掛けと魅力が詰まったものでした。

神戸市は2014年から、神戸市産農産物を素材に若者のアイデアと企業のノウハウを活用したものづくりとネットワークづくりを促進する取り組み「KOBE“にさんがろく”PROJECT」を続けています。19年度はそこに新たにクリエイターに加わってもらい「これまでにない発想で神戸の農漁業を切り取ってもらうことを期待しました」と企画した、神戸市クリエイティブディレクター平野拓也さん。

神戸市内外で活躍する8人のクリエイターの下に市内の大学生4、5人ずつが集い、8チームがそれぞれの発想でプロジェクトに挑みました。

 

プレゼン風景写真

 

「KOBE RE SAUCE PROJECT」チームは、神戸産の野菜を使ったソース作りに取り組みました。市内の農家を訪ね、ソースメーカーのオリバーソースに協力を仰ぎながらできたソースを広めることで、「神戸でさまざまな野菜が作られていることを知ってほしい」との思いが込められています。

「ヤギの小屋」チームは、神戸市北西部に広がる農村部にヤギを飼っている農家が多いことを聞きつけ、除草の役割を果たすヤギが環境に与える負荷の少なさに着目。そんなライフスタイルをもっとスタンダードにしたいとの思いから、ヤギ小屋を作ることにしました。ヤギの特性をふまえながら農村風景に新たな景観を加えたいと神戸の山をイメージした三角屋根のヤギ小屋を完成させました。

 

やぎ小屋写真

 

このほかにも長田区のシラス漁師さんに焦点を当てた冊子、神戸産のイチゴをモチーフにしたクリアファイル、ヨモギを使った吸えるお香など、神戸の農漁業をより身近に感じさせるアイデアが披露されました。

今回は値段を付けて販売することで、持続性と自立を目指したプロジェクトである点も特長です。2階で開かれたマルシェで、ソースやクリアファイル、お香などが実際に販売され、来場者の関心を集めていました。

 

農家が集積する神戸市北区の風景をビジュアルブックにした「キタク・ヤッホー!」チームをまとめたクリエイターの森本アリさんは、音楽家であり、写真集や本も出すなどまちを切り取る多彩な引出しを持っています。「農業に興味を持ってもらう前にまず町そのものを好きになってほしい。若い人たちが軽い気持ちで行ってみたいなと思える冊子にしたかった」と森本さんは制作意図を説明。メンバーはまず北区の現場に足を運んで、あるものをありのままに感じました。卵の自販機、地下水をくみ上げる水道管、延々と続くガードレール…。今あるものを素直に感じてもらい写真を撮影したうえで森本さんから出された課題が「北区の写真に言葉を添える」です。そして、書籍でも写真集でもなく、写真に言葉を添えたビジュアルブックとして冊子にまとめることにしました。デザインソフトの使い方などを教わり、自作でまとめたビジュアルブックには、2つの採光窓がついた蔵を顔に見立てるなど学生らしい着眼点の写真と文章がたくさん散りばめられています。学生メンバーの一人、神戸市芸術工科大学プロダクトデザイン科1回生の井澤沙里さんは「都市と農村が近いのが神戸の魅力。友達を連れて案内したい」と農村部の新たな魅力に気付かされたようです。森本さんは「ついこの間まで高校生だったメンバーのフレッシュな視点を生かすことができました。この冊子を見て、北区に住みながら三宮で働く若い世代が増えてほしいですね。この冊子を使ったまちあるき企画も考えています」とのことです。

 

 

アリさん学生写真