2025.01.28
多彩なライブやイベントを開催する「ワールド記念ホール」×いまをdesign office「松島ゆき」
ワールド記念ホール:
神戸ポートアイランドに位置する多目的ホールとして1984年にオープン。約8,000人収容の広大な空間で、これまでコンサートやスポーツイベント、展示会など様々なイベントを開催。アクセスも良好で、神戸の文化発信拠点として親しまれている。
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Designer/Illustrator松島ゆき:
1982年兵庫県神戸市生まれ。玩具メーカー・商品パッケージ・グラフィックデザイン・アパレルなどディレクションデザイナーとして20年の経験を積み、2024年からフリーランスとして活動。
ワールド記念ホール40周年記念 神戸風月堂 ゴーフル(非売品)
STORY
2023年10月に開業40周年を迎えたワールド記念ホールは、この1年を一緒に盛り上げるキャラクターを検討していた。型にはまったものではなく親近感を感じられるようなデザインを模索する中、神戸クリエイターズノートに登録している松島ゆきさんのデザインに感銘を受け、コラボレーションが実現。ワールド記念ホールの高山香さんと、デザイナーの松島ゆきさんにお話を伺った。
いまを design office Designer 松島 ゆきさん
-なぜ、神戸クリエイターズノートでロゴマーク制作者を募集されたのでしょうか。
高山さん:開業40周年を機にワールド記念ホールのシンボル的存在になるようなものを作りたいと社内で話していたのですが、今までキャラクター制作という経験があまりありませんでした。そんな中、以前マラソン大会のロゴマーク制作において神戸クリエータズノートを活用させていただいたことを思い出し、今回も募集をかけてみようと試みたのです。当ホールはライブ開催などがメインのため若い方のご利用が多く、親しみやすいキャラクターを希望していましたので、遊び心のある自由な発想で制作いただけるデザイナーさんを探していました。松島さんのデザインと出会った時「これだ!」とインスピレーションを感じ、お願いすることにしました。
松島 ゆきさん(左)と、高山 香さん(右)
-いくつか応募があった中から松島さんを選ばれた理由を教えてください。
高山さん:松島さんならこちらの想像を超えるデザインをしていただけるのではないかという期待値が1番大きかったです。また神戸を中心に活動されている方がよかったので、松島さんを選定させていただきました。
松島さん:“親しみのあるデザインを募集しています”という言葉を見た瞬間、ぜひやってみたい!と意欲が湧き上がってきました。またずっと前から馴染みのあるホールのキャラクター制作ということもあり、一度チャレンジしてみたいと応募を決意しました。
-松島さんのアイデアでキャラクターの「ワッホー」が誕生しましたが、制作中のエピソードがあればお聞かせください。
松島さん:今回のキャラクター制作で、まず考えてみたのは動物や人間などの生き物でした。ポートアイランドといえば海、海で丸っぽい生き物といえばクジラというようにアイデアを練っていったのですが、ただ海の生き物だと水族館のようになってしまうなという懸念を抱いてしまって却下。次に丸くてかわいいモンスターも考えましたが、なんだかしっくりとこなくてこれも却下。いろいろ迷いましたが今までのアイデアをゼロにして原点にかえった時、小さい頃に初めて訪れたワールド記念ホールの印象が、「丸くてかわいいー」と感じたことを思い出し、ホール自体をキャラクターにしようという答えに辿りつきました。そこからデザインの方向性はブレずに進めていくことができたと思います。
高山さん:応募いただいた皆さんには1案のみの提出をお願いしていたのですが、松島さんのキャラクターは特に衝撃的でした。親しみやすくかわいいという印象はもちろん、神戸市の建物という少し堅いイメージをいい意味で壊してくれて、ワールド記念ホールのことを大切に思ってくれているんだなと感銘を受けました。
ワールド記念ホール 副所長補佐 高山 香さん
-はじめてお仕事をご一緒にされる中、苦労されたことはありましたか。
松島さん:最初は緊張していたのですが、初めての打ち合わせからスムーズに進み、高山さんには「話しやすくてとてもよかったです」とおっしゃっていただいてホッと安心しました。その後苦労は何もなく、本当に自由にデザインさせて頂けて、更にアイデアが広がっていけたことに感謝です。
高山さん:私も松島さんとのお仕事は非常にやりやすくて助かりました。ざっくばらんにお話する中でもしっかりとこちらの希望は伝えられましたし、それに全て柔軟に応えていただいて。キャラクターが決定してからもいろいろな表情を作ってほしいとオーダーしたり、今思えばわがままをたくさん聞いていただいて本当に感謝しています。
-すでに様々なシーンで「ワッホー」が活躍していますね。
高山さん:たくさんの「ワッホー」を作っていただいたおかげで、サイトやポスター、お菓子、バッジなどいろいろなツールに活用させていただいています。イベンターやお客さまの間でもとても好評で、40周年記念のキャラクターという枠を超えて今後も幅広く登場してもらいたいと考えています。
松島さん:“ワールド記念ホール”にちなんで「ワッホー」という名前をつけさせていただいたこともあり、愛着がどんどん湧いてきました。また神戸市のポスター制作依頼をいただいた時はどうしても2案作りたくて、どちらも採用いただいたことも感謝しています。他にも高山さんをはじめ、スタッフさんの名刺にまで「ワッホー」を入れていただき本当に嬉しいです。
開業40周年記念特設ページ
-松島さんがデザインをする中で、大切にしていることをお聞かせください。
松島さん:遊び心とユーモアのあるデザインをモットーにしているので、今回はそれを活かせたのではないかと思います。またデザインひとつにしてもいろいろな角度から表現することが得意なので「ワッホー」を展開させていく工程も楽しむことができました。
-神戸クリエーターズノートを活用してよかった点をお聞かせください。
高山さん:やはり神戸市民としての視点を持ちながらデザインのご提案をいただけるのは非常にありがたかったです。またこちらの希望をふまえてデザイナーをうまくマッチングしていただけたのも良かったです。今回松島さんと出会えて、また地元愛に溢れた「ワッホー」を生み出していただいて当ホールにも新たな風が吹いたのではないかと思っています。今後はライブはもちろん地域密着型のアートワークなどを開催することで、神戸市をより盛り上げていきたいです。
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