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2023.12.23

【開催レポート】クリエイター交流会「KOBE CREATORS NOTE Meetup」

先日、神戸のクリエイターが一堂に集まるイベントが開催されました。
ライターとして神戸を拠点に活動している私、梶本も参加者のひとり。今回の記事では、私が当日の様子をレポートします。

 

2023年12月13日。
神戸市経済観光局新産業創造課が主体となり企画された、神戸のクリエイター交流会「KOBE CREATORS NOTE Meetup」がKIITOで開催されました。神戸市が主催するこのようなイベントははじめてで、水曜日の15時にもかかわらず、集まったクリエイターの数は40名以上に達しました。


↑会場のKIITOホールは天井が高く、開放感のあるスペース

準備が完了するや否や続々とクリエイターが集まり、「はじめまして」「久しぶり」の声が飛び交います。「最近どう?」「今日、どんな感じなんでしょうね」と和やかな雰囲気の中、8テーブルに分かれて着席し、イベントはスタートしました。

 

「神戸は、デザインが根づくまちである」
はじめに、主催である新産業創造課の藤岡課長の挨拶がありました。神戸のクリエイター同士がお互いを知る機会となり、ビジネスにつながることを意図していることが伝えられると、多くのクリエイターが頷きます。この後の交流に期待が膨らむ気配が感じられました。


↑藤岡課長の挨拶の様子

次に、デザイン都市神戸について、産学連携推進課の芝野係長から下記お話をいただきました。
「神戸市は1868 年の開港以降海外との交流による発展、1995年の阪神・淡路大震災からの復興を経て、人の豊かな感性に基づく創造力、そしてそれを生かすデザインの力を磨いてきました。2008年にはユネスコ創造都市ネットワークのデザイン都市に認定されています。色やもの、形としてのデザインだけではなく、意図や取り組みなども含めてデザインだという考えのもと、今後も誰もが幸せを感じるまちをつくっていきます。」


↑芝野係長からのメッセージ

神戸の特徴は、港による外国文化の流入を受け入れ、神戸らしさとして醸成してきたこと。そして、阪神大震災から復興を遂げた人々の創造性とバイタリティを持っていること。改めて言葉として発せられ、クリエイターとして、神戸だからできることや神戸に根づいているものを今一度考えるきっかけになったと思います。

 

神戸という共通点が、人を結びつける
お待ちかねの交流タイムは、司会の中村さんにより、ちょっとしたアイスブレイクを挟んで、打ち解けた様子からスタートしました。


↑アイスブレイクでちょっとしたワークをすると場が和らいだ

交流タイムでは5~6人ずつのテーブルごとに、それぞれが自分の仕事について語ったり、お互いの気になることについて質問しあったり。悩み相談にこたえる場面も見受けられ、はたまた接点のない業種の方の話に驚いたりするなど、笑顔が絶えない場になっていました。

 

今回参加したクリエイターの業種・職種はこちら。

デザイナー、動画クリエイター、WEBデザイナー、WEBクリエイター、イラストレーター、ディレクター、カメラマン、ライター、ソフトウェアエンジニア、コワーキングスペース運営、マーケター、講師 など

 

神戸市近辺で暮らし、活動しているクリエイターということで、共通の知り合いがいたり、同じ仕事に関係していたり、とすぐに接点が見つかります。「〇〇さんご存知ですか?」「最近こんなこともありましたよね」と話はとまらず、中村さんの「席替えします!」の掛け声にようやく反応しつつ、1時間半にわたり交流を深めました。

↑フリータイムは自由に話をしたい人と交流

ポジティブな意見であふれ、活気がある場に
参加クリエイターからは今回のイベントに関して、さまざまな感想をいただきました。
「東京から出てきて神戸の仕事がまだ少ないので、これをきっかけに広がればいいなと思います」
「神戸には横のつながりができる集まりがないので、いい機会だと思って参加しました。協働できそうな人も見つかりました」


↑WEBデザイナーの船石さん

「SNSやKOBE CREATORS NOTEでは拝見していても、実際に会ってみないとどんな人かわからないので、今回のイベントはありがたいですね」
「思ったよりたくさんの方が参加されていてびっくりしました」
「どうやって仕事の幅を広げるか悩んでいたので、他の方のお話から解決の糸口が掴めそうです」


↑右から、イラストレーターのせきぐちさん、LAVORO中村さん

「純粋に楽しいです!」
「仕事につながるお話ができました」
「活躍されている方のお話を伺うことができて、刺激になりました」

↑左から、じゅーぱちさん、駒井さん、松尾さん

今後に関する意見もちらほらと。
「地元の企業と接点を持てる場があったらいいですよね」
「クリエイターがクリエイターを紹介するというのもおもしろいかも」
「もっといろんな業種・職種の方にも参加していただければ」
「勉強し続けないといけないというプレッシャーがあるので、神戸のクリエイター同士でチームを組んで支え合える仕組みを考えたいです」

 

続けていくうちにつながりが強くなり、発展するはず
どの参加者からも出てきたのは、「またこういう集まりを開催してほしい」という意見です。誰でも支え合うつながりはほしいもの。また、多様性あるコミュニティや組織が強いと言われるのも事実。はじまったばかりの取り組みですが、続けていくことが大事になりそうです。

こうして第一回目の神戸のクリエイター交流会「KOBE CREATORS NOTE Meetup」は、人と人が直接会って話をするから生まれる熱量や創造力の重みを今一度感じる場となりました。神戸市はKobe Creators Noteをさらに活性化させ、新たなビジネスを創造していく考えです。そして今後も「デザイン都市神戸」として豊かな暮らしをめざし、クリエイターのみならず企業も元気になるようなイベントを実施していく方針です。


↑配布されたチラシやお互いに見せ合ったポートフォリオ

今回の会場KIITOについて
神戸市中央区の新港地区の旧神戸生糸検査所を改修し、ユネスコ創造都市ネットワーク「デザイン都市・神戸」の創造と交流の拠点として、2012年8月に開館しました。この施設でかつて生糸の品質検査を行っていた歴史にちなみKIITO(きいと)という愛称で呼ばれています。

KIITOではこどもの創造教育プログラム「ちびっこうべ」の他、「+クリエイティブ」をコンセプトに、既成概念にとらわれないアイデアや工夫を採り入れて、身の回りの社会的課題を解決していく様々な活動を展開しています。デザインやアートにまつわるゼミ、講演、展示、イベントなどを開催するほか、館内には貸しホール・ギャラリー・会議室、クリエイターのためのオフィス入居スペース「クリエイティブラボ」などがあります。
https://kiito.jp/

 

 

↑KITTOの近藤氏から施設の紹介があった

 

梶本佳世/広告代理店・編集プロダクションを経て、フリーのライター・ディレクターとして独立。
神戸を拠点に活動中。
http://kobecreatorsnote.com/wp/creator/kajimotokayo